ハチドリフィーダーは、アメリカ大陸でよく使われているハチドリ専用の給餌器です。
見た目は小さな花のようで、庭に吊るすとハチドリが蜜を吸いにやってきます。
このフィーダーは、ただの観賞用ではなく、生き物の観察や研究、文化、そしてビジネスにもつながる道具です。
ハチドリフィーダーの仕組みと特徴
ハチドリフィーダーは、ハチドリが花から蜜を吸うように作られています。
主な特徴
・赤い花の形をした給餌口が多く、ハチドリは特に赤い色を好みます。
・中には砂糖水を入れるタンクがあり、ハチドリがとまるための「パーチ(止まり木)」がついています。
・ガラス製やプラスチック製があり、清掃しやすく長く使えます。
・アリの侵入を防ぐ「アントガード」や、蜜を安定して出す「ボトル型」もあります。
アメリカなどでの広がり
アメリカやカナダでは、庭の飾りとしてとても人気があります。
ガーデニング用品店やネットショップで多く販売されており、砂糖水の素や掃除ブラシなどの関連商品も売られています。
フィーダーに入れる砂糖水と安全な作り方
ハチドリの健康を守るためには、正しい作り方が大切です。
砂糖水の作り方
・グラニュー糖1に対して、水4の割合で混ぜます。
・砂糖が完全に溶けるまで沸騰させ、冷ましてから使います。
・ハチミツ、黒糖、人工甘味料、ジュースなどは使ってはいけません。カビが生えたり、病気の原因になります。
・食紅などの赤い色素も不要です。フィーダー本体が赤ければ十分です。
衛生管理
砂糖水はすぐに悪くなるため、2〜5日に一度は交換します。
使うたびに洗うことで、カビや細菌を防げます。
この管理ができていれば、フィーダーは鳥の観察や研究にも役立ちます。
フィーダーに集まるハチドリと文化的な意味
ハチドリは、とても小さくて速く飛ぶ鳥です。
その姿を間近で見られるのが、フィーダーの魅力のひとつです。
やってくる数
地域や季節によって違いますが、多いときには10羽以上集まることもあります。
ただし、ハチドリは縄張り意識が強く、蜜を奪い合うような行動も見られます。
文化的な意味
ハチドリは、アメリカ大陸の多くの国で「幸せ」や「生命力」を表す象徴です。
その姿は人々の心を明るくし、フィーダーは自然とのつながりを感じるための存在になっています。
日本でハチドリフィーダーを吊るしたらどうなる?
日本にはハチドリはいません。
しかし、砂糖水にひかれてメジロやヒヨドリなどの在来種が来ることがあります。
日本で来る可能性のある野鳥
| 野鳥 | 特徴 |
|---|---|
| メジロ | 緑色の羽と白い目の輪が特徴。花の蜜が大好き。小さな枝にも上手にとまります。 |
| ヒヨドリ | 灰色の大きめの鳥。甘いものが好きで、他の鳥を追い払うこともあります。 |
| シジュウカラ | 黒いネクタイのような模様。主に昆虫を食べますが、学習してフィーダーも使うことがあります。 |
日本での注意点
・砂糖水はすぐに悪くなるため、こまめに交換しましょう。
・大型の鳥が独占しないように、少し不安定な場所に吊るす工夫も有効です。
日本では、ハチドリではなく、在来の小鳥たちを観察するツールとして楽しめる可能性がありますが…
ハチドリフィーダーとして販売されている商品は、ハチドリの為に設計されているものなので、花の蜜が好きなメジロでも中の砂糖水が飲めるかどうかは怪しいところです。
素直に日本でも売られているバードフィーダーを購入したり、メジロなら「みかん」が定番でもあります。
まとめ
ハチドリフィーダーは、自然との距離を近づけるための小さな窓です。
正しく使えば、鳥たちの命を守りながら観察を楽しめます。
そしてその文化は、世界中で「生き物と共に暮らす」心を伝えるものです。
おまけ:日本でのバードフィーダー
庭で野鳥を呼ぶ工夫として、バードフィーダーを紹介している動画はこちらです。
バードフィーダーの紹介 – 自宅の庭で楽しむ野鳥観察
この動画では、日本の庭で見られる鳥たちが、どのように餌台を利用しているかを紹介しています。
自宅でも自然を感じるきっかけになります。
WRITERこの記事の著者
hachidori-zukan
【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!

