オオハチドリ

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世界最大のハチドリで、地味な羽色が特徴的で、類似種はありません。

羽色は上面が地味な緑色がかった色で、大きな白っぽい腰の斑があり、下面はくすんだ色で、変化に富んだ錆色の色調とくすんだ斑点があります。

茂みの植生や庭園からアンデスの低木地まで、かなり開けた乾燥した環境を好みます。
低木の頂上や道路沿いの電線など、目立つ場所に止まることがよくあります。

飛行は力強い羽ばたきでゆっくりとしていて、しばしばぎこちない様子でホバリングし、昆虫を追いかけます。大きく鋭い鳴き声が注意を引きます。

基本情報

和名オオハチドリ
英名Giant Hummingbird
学名Patagona gigas
分布ハバマ、キューバ
生息地かなり開けた乾燥した環境
大きさ全長約23cm、体重18〜24g
鳴き声オオハチドリの声は特徴的で、大きく鋭い口笛のような「チップ」という音
・チリではPuya属の花
・他、柱サボテン(Oreocereus celsianusやEchinopsis atacamensis ssp. pasacanaを含む)やSalvia haenkeiなど
巣作り・メスが巣を作る
・体の大きさを考えると巣の大きさは小さい
・通常は水源の近くに作られ、地面に平行な木や低木の枝にある
繁殖・一夫多妻、時には乱婚の行動をとる傾向がある
・オスは交尾後は関与しない
・メスは夏の間に2個の卵を産む
特徴外見はオスとメスで違いはない

分類

ドメイン真核生物 Eukaryota
動物界 Animalia
脊索動物門 Chordata
亜門脊椎動物亜門 Vertebrata
鳥綱 Aves
アマツバメ目 Apodiformes
ハチドリ科 Trochilidae
Patagona属
オオハチドリ Patagona gigas

保全状況

絶滅—絶滅の恐れのある状態—低危険
EXEWCRENVUNTLC
低危険種 Least Concern (IUCN 3.1) / ワシントン条約 CITES Appendix II (CITES)

亜種

2亜種があります。

  • P. g. peruviana Boucard, 1893 – コロンビア南西部からチリ北部とアルゼンチン北西部
  • P. g. gigas (Vieillot, 1824) – チリ中部・南部とアルゼンチン西中部

オオハチドリのホバリング

オオハチドリは平均で毎秒15回の羽ばたきでホバリングします。
これはハチドリとしては遅い速度です。

安静時の心拍数は毎分300回で、飛行中のピーク時は毎分1020回です。

ハチドリのエネルギー要求量は体サイズの増加に均等に比例しません。
つまり、オオハチドリのような大型の鳥は、小型の鳥よりもホバリングするために1グラムあたりより多くのエネルギーを必要とします。

オオハチドリは飛行を維持するために1時間あたり推定4.3カロリーの食物エネルギーを必要とします。
この必要量と、オオハチドリが通常生息する高地における低い酸素利用可能性と薄い空気(揚力がほとんど生じない)を考えると、オオハチドリはハチドリとして実現可能な最大サイズに近いことが示唆されます。

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WRITERこの記事の著者

hachidori-zukan

hachidori-zukan

【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!