コミドリフタオハチドリ

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尾が非常に長い小型のハチドリです。

全体的に明るい緑色で、くちばしは非常に短く真っすぐです。
オスは長い尾が目立ちます。

オス・メスは似ていますが、メスは下面に斑点が多く、尾が短めです。

コロンビアからペルーまでの標高約1,900〜3,000 mに分布します。
通常は森林の縁や低木林に見られますが、乾燥した開けた場所でも観察されます。
フィーダーを訪れることもありますが、花の咲く低木で給餌していることの方が多いです。

基本情報

和名コミドリフタオハチドリ
英名Green-tailed Trainbearer
学名Lesbia nuna
分布ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、場合によってはベネズエラ
生息地二次林や低木の斜面が中心ですが、ポリレピス林やパラモにも生息
※標高は1,700~3,800 m
大きさ全長:オス15.3~17 cm、尾長10.6~13.6 cm、メス約11.6 cm、尾長4.5~6.2 cm
体重:3.1~4.3 g
鳴き声・「繰り返されるざらざら音 ‘drrrt…drrrt…’」
・呼び声は「ブンブン ‘bzzzzt’」や「高音の連続 ‘tseee…tseee…tseee…tsee-tsi-tsi’」
・求愛時には尾や翼でパチッと音を出します。
Castilleja fissifolia、Cavendishia cordifolia、Rubus、Cuphea dipetala、Palicourea angustifoliaなど
巣作り・コケと根で作ったカップ状
・斜面にある張り出しの下、斜面の付け根に2~4 mの高さで設置
繁殖繁殖期は11~4月
卵は2個。抱卵・育雛期間は不明
特徴外見(オス):ほぼ全体が輝くエメラルドグリーンで、のどは虹色のエメラルドグリーン、下腹部は灰色に緑の斑点、尾は長く分かれ、黒色で羽先が緑色
外見(メス):白い下面に輝く緑の斑点があり、尾は短め
外見(幼鳥):メスに似ていますが、オスはのどに緑の斑点があります。

分類

ドメイン真核生物 Eukaryota
動物界 Animalia
脊索動物門 Chordata
亜門脊椎動物亜門 Vertebrata
鳥綱 Aves
アマツバメ目 Apodiformes
ハチドリ科 Trochilidae
ミドリフタオハチドリ属 Lesbia
コミドリフタオハチドリ Lesbia nuna

保全状況

絶滅—絶滅の恐れのある状態—低危険
EXEWCRENVUNTLC
低危険種 Least Concern (IUCN 3.1) / ワシントン条約 CITES Appendix II (CITES)

亜種

6つの亜種があります。

  • L. n. gouldii Loddiges (1832)
  • L. n. gracilis Gould (1846)
  • L. n. aureliae Weller & Schuchmann (2004)
  • L. n. pallidiventris Simon (1902)
  • L. n. huallagae Weller & Schuchmann (2004)
  • L. n. nuna Lesson (1832)

コミドリフタオハチドリの分類は確定しておらず、追加で提案された2つの亜種がありますが、交雑種である可能性が高いとされています。

亜種ごとの特徴

  • L. n. gouldii:基亜種に似るが小さく、くちばし短めで尾に緑が多い
  • L. n. gracilis:基亜種に似るが、くちばし短く太く、尾下覆羽は淡褐色に緑の斑点
  • L. n. pallidiventris:くちばし長めで背面の青緑色は淡め
  • L. n. huallagae:くちばしは pallidiventris より長いが基亜種より短く、羽衣はやや青銅色、腹部は淡い
  • L. n. aureliae:羽衣は黄金色の青銅色、腹部はクリーム色

亜種ごとの分布

  • L. n. gouldii:コロンビア北東部アンデス東部、南部アンデス中央部
  • L. n. gracilis:エクアドル北部・中央部アンデス
  • L. n. aureliae:エクアドル南東部アンデス、アスアイ州~ロハ州
  • L. n. pallidiventris:ペルー北部・中央部アンデス、ピウラ東部~ワヌコ西部
  • L. n. huallagae:ペルー中央部ワヌコ、ワラガ川谷
  • L. n. nuna:ペルー南西部・ボリビア北部アンデス
  • L. n. boliviana:分離した場合はボリビア、ラパス~コチャバンバ

似た種

非常によく似たミドリフタオハチドリ(Black-tailed Trainbearer)と比較すると、コミドリフタオハチドリはくちばしが短く真っすぐで、尾も短く真っすぐ、より鮮やかなエメラルドグリーンです。

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WRITERこの記事の著者

hachidori-zukan

hachidori-zukan

【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!