環境保護(かんきょうほご)とは

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環境保護とは、自然環境を守るための対策を講じることです。
英語では「Environmental Protection」と呼ばれます。

汚染を防止し、生物の多様性を含む生態系のバランスを維持することを主な目的とします。

個人や擁護団体、政府などが協力して行動を起こし、既存の自然環境と天然資源の保全を目指します。
可能な場合は、すでに起きた損害を修復し、有害な傾向を逆転させることも含まれます。

由来・概要

環境保護という考え方は、急速な工業化による環境悪化が顕著になった19世紀後半から20世紀初頭に注目されました。

運動の誕生

過剰な消費、人口増加、技術開発の圧力により、生物を取り巻く環境は劣化し、時には永久的な損傷を受けるようになりました。これが認識され、各国政府が規制を設けるようになりました。

1960年代以降、環境運動が起こり、複数の環境問題への認識を大幅に高めました。

保全と自然保護の考え方

初期の保全活動家であったジョン・ミューアやギフォード・ピンショットらは、天然資源の責任ある使用と管理を提唱し、現代の保全活動の基礎を築きました。

  • 保全(ほぜん):人間中心的なアプローチで、天然資源が人間にとってどう価値があるかを考えます。将来の世代のために資源保護を提唱し、持続可能な利用を推進する立場です。
  • 自然保護(しぜんほご):有害な人間活動から環境を完全に守ります。例えば、保全が持続可能な伐採慣行を含むのに対し、自然保護は森林の一部または全部を人間開発から守ります。

特徴

環境保全の取り組みは、気候変動から生物多様性の維持まで、広範かつ多面的です。

生態系アプローチ

環境保護の意思決定プロセスでは、複雑な相互関係全体を考慮する「生態系アプローチ」が取られます。

これは、特定の問題への単純な対応ではなく、政府部門、産業代表、環境団体、地域社会といった広範な利害関係者が協力するアプローチです。

義務としての保護

環境保全の範囲は広く、気候変動との戦い、天然資源の持続可能な管理、人間の生態系への影響を減らす努力などが含まれます。
ドイツでは1994年以降、環境保護が基本法に明記された中核政策となっており、気候変動がこの義務をさらに強調しています。

保全の中心は生物多様性の保護です。
人間の介入が生態系に深刻な影響を与えるため、動植物種の多様性が世界中で劇的に減少している現状に対応することが重要です。

ハチドリとの関わり

環境保護は、ハチドリが生存し、繁殖し、繁栄する個体群を維持するために不可欠な取り組みです。

生息地保護の重要性

森林地帯は、80%以上のハチドリ種の主要な生息地であり、これらの種を守るためにはあらゆる空間での支援が必要です。

  • ハチドリ保全ネットワーク: 南北アメリカ全体でハチドリの多様性と個体数を維持するために、ハチドリ保全ネットワークのような組織への支援が重要になります。これらの活動は、科学に基づいた監視研究、生息地の修復と向上、教育と啓発活動が基盤となります。
  • 脅威への対応: 農業、鉱業、人口増加、そして気候変動がすべてハチドリの生息地に悪影響を与えています。特に専門的な生息地と狭い分布域を持つ種にとって深刻な懸念です。

送粉者としてのハチドリの保護

ハチドリは花との間で何千年もかけて共進化しており、送粉者(花粉を運ぶ生き物)として環境に不可欠な役割を果たします。

しかし、気候変動や他の人間活動により、全ハチドリ種の68%にあたる250種以上が個体数を減らしています。

もし特定のハチドリが絶滅すると、その鳥に依存している植物も種子をつけられなくなるという、深刻な相互依存の問題が生じます。

生態系サービス

環境保全は、水と空気を清潔に保ち、食料安全保障を確保するなど、人間社会に欠かせない生態系サービスを守ります。

資源の保護

生息地が破壊されたり汚染が放置されたりすると、生態系のバランスが崩れ、多くの動植物が絶滅に追いやられます。環境保全は、持続可能な慣行を通じて生息地を保護し、生物多様性の保護を助けます。

また、湿地や森林などの自然地域は、自然のろ過システムとして機能し、水と空気を清潔に保つ重要な役割を果たします。
森林の保全は、樹木が温室効果ガスである炭素を吸収するため、気候変動との戦いにも役立ちます。

将来世代への責任

保全は、現在および将来の世代のために地球の天然資源を保護する行為です。
資源の過剰利用は様々な方法で地球に損害を与えますが、保全は生息地と動植物を保護するだけでなく、これらの資源に依存する人々も助けます。

ポイント

  • 環境保護は、自然環境を守り、汚染を防止し、生態系バランスを維持する取り組みです。
  • 保全(持続可能な利用)と自然保護(人間活動からの保護)の両方のアプローチを含みます。
  • ハチドリ保全ネットワークなどの取り組みにより、生息地の監視と修復、教育活動が実施されています。
  • 250種以上のハチドリが、人間活動による生息地喪失と気候変動により個体数減少に直面しています。
  • 環境保護は、生物多様性の維持、気候変動対策、清潔な水と空気の提供といった生態系サービスを守る上で不可欠です。

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WRITERこの記事の著者

hachidori-zukan

hachidori-zukan

【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!