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絶滅とは、ある種の生き物のすべての個体が地球上から永遠に消えることです。
英語では「Extinction」と呼ばれます。
自然に起こることもありますが、現代では人間活動が原因で急速に進んでいます。
由来・概要
絶滅は、生き物の個体数が減少し、最終的に種全体が消える現象です。
恐竜の絶滅など、地球の歴史上繰り返し起こりました。
現代では森林伐採や気候変動などが大きな原因です。
特徴
絶滅の主な原因は次の通りです。
- 生息域(せいそくいき)の破壊:森林伐採や開発、汚染などで生活場所が失われる
- 乱獲(らんかく):食用や趣味目的で個体を取りすぎる
- 外来種の影響:新たに持ち込まれた生物が固有種を捕食・競争する
- 気候変動:環境変化に適応できない場合
絶滅の種類
- 局所的な絶滅:特定地域からいなくなるが他地域には存在
- 野生絶滅(EW):飼育下や栽培下でのみ生存
- 完全な絶滅(EX):地球上のどこにも存在しない状態
生態系への影響
絶滅は食物連鎖や生態系全体に影響します。
捕食者や獲物の数が変化し、生態系のバランスが崩れます。
特定植物の受粉を担う動物が絶滅すると、植物も子孫を残せなくなります。
ハチドリとの関わり
多くのハチドリは特定の蜜源や生息域に依存しています。
狭い生息域に特化した種は、伐採や開発によって生息域が失われると絶滅の危険が高まります。
ハチドリの保護は生態系全体の保護にもつながります。
絶滅事例解説:ドードー鳥の悲劇
絶滅鳥類の事例として、ドードー(Dodo)という鳥類は有名です。
ドードーの絶滅は、人間活動による絶滅の最初の事例としてよく知られています。
歴史の流れ
- モーリシャス島への適応(16世紀以前): ドードーは、インド洋に浮かぶモーリシャス島にのみ生息していた、ハトの仲間に近い鳥です。彼らが住む島には天敵がいなかったため、身を守る必要がなく、飛ぶ能力を失い、地上で生活するように進化しました。
- 発見と接触(1598年): 16世紀末にオランダの探検船団がモーリシャス島に到達し、ドードーが初めて西洋人に発見されました。
- 絶滅の加速(17世紀):
- 食料としての乱獲: 動きが鈍く、人間を恐れなかったドードーは、船員たちの食料として容易に捕獲されました。
- 外来種の持ち込み: 船員たちが持ち込んだネズミ、ブタ、サルなどの動物が島に定着しました。これらの動物は、地上に産み付けられたドードーの卵やヒナを食べてしまい、ドードーの繁殖に大きな打撃を与えました。
- 生息域の破壊: 入植者による森林伐採が始まり、ドードーの住む場所が破壊されました。
- 完全な絶滅(1681年頃): 最後に確実な目撃記録があったのは1681年頃とされています。発見されてからわずか約80年という短期間で、ドードーは地球上から姿を消してしまいました。
絶滅危惧種の分類
IUCNレッドリストでは次のように分類されます。
- 絶滅(EX):すでに存在しない
- 野生絶滅(EW):飼育下でのみ生存
- 絶滅寸前(CR):極めて高い危険性
- 絶滅危惧(EN):非常に高い危険性
- 危急(VU):近い将来に危険
- 準絶滅危惧(NT):将来的に危険になる可能性
ポイント
- 絶滅は種が永遠に消える現象
- 主な原因は生息域破壊、乱獲、外来種、気候変動
- 食物連鎖や受粉など生態系全体に影響
- ハチドリのような狭域依存種は特に危険
- レッドリストが保護の指標になる
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WRITERこの記事の著者
hachidori-zukan
【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!

