森林火災(しんりんかさい)とは

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森林火災とは、森や草原などで火が人間の手で止められないほど大きく燃え広がる現象です。

乾燥した時期に起こりやすく、自然や人間に被害を与えますが、同時に森の古いものを整理し、新しい命を育む働きも持っています。

火事の燃え方と種類

森林火災は、燃え広がる場所によって三つの種類に分けられます。火の動きを知ることで危険性の理解が深まります。

地表火(地面の上の火事)

地表火は、地面の枯れ葉や枝を這うように燃えます。
炎は低く、森の掃除役とも言えます。最も一般的な火災です。

地下火(地面の下の火事)

地下火は、木の根や腐葉土をゆっくり燃やします。
炎が見えにくく発見が遅れがちで、消火が難しい火災です。

樹冠火(木の上の方の火事)

樹冠火は、木の上部が激しく燃える火災です。
地表火から広がり、炎が高く上がって火の粉が遠くまで飛びます。
短時間で広範囲に拡大する最も危険な火災です。

発生する主な原因

森林火災の多くは人為的な要因によるものです。

人による原因では、たばこの投げ捨てや焚き火の消し忘れが多く、放火も含まれます。

自然による原因としては、乾燥期の落雷が代表的です。
雷が木や草に落ちて火がつくことで発生します。

大規模火災が多い地域の特徴

森林火災が頻発する地域は、アメリカ大陸とオーストラリアです。
いずれも乾燥と高温が共通の要因です。

アメリカ大陸(カリフォルニア州など)

カリフォルニア州など北米西部は、夏に極度の乾燥が続く地域です。
温暖化による熱波や干ばつが火災を拡大させています。

オーストラリア

乾燥地域が多く、夏は高温になります。
またオーストラリアの植生の6割はユーカリの仲間と言われるほど、オーストラリアではユーカリという植物が繁栄しています。

ユーカリの葉は油分が多く、枯れ葉が集まって塊になると、風などによる摩擦で自然発火します。
大抵は、枯れ葉の周囲が燃えて焦げる程度で収まり、小さな火災はオーストラリアの自然循環の一部になっていて、小さな火災は大きな火事を未然に防ぐガス抜きのような働きをしています。

ハチドリとの関わり

森林火災は一時的にハチドリの棲みかを奪いますが、彼らには生き延びる力があります。

火災発生時、ハチドリは安全な地域へすぐに移動します。
長距離飛行ができるため、危険を察して逃げることが可能です。

火災後は日光が地面まで届くようになり、日当たりを好む植物が芽吹きます。
すると、ハチドリは新たに咲く花の蜜を求めて戻ってきます。焼け跡はやがて新しい蜜源の場所になります。

生態系と社会への深刻な影響

火災は森の再生を促しますが、人間社会には大きな被害をもたらします。

古い木が燃えることで新しい木が育つ場所ができます。灰は肥料として働き、森の世代交代を進めます。
一方で、木が失われると土を固定できず、大雨時に土砂崩れや洪水が起きやすくなります。

また、木に蓄えられた二酸化炭素が放出され、地球温暖化を加速させます。
発生した煙は大気汚染を引き起こし、地域経済や健康にも深刻な影響を与えます。

ポイント

  • 森林火災は主に人為的な火の不始末や落雷で起こり、樹冠火が最も危険です。
  • アメリカ大陸とオーストラリアでは乾燥と高温により大規模化しやすいです。
  • ハチドリは火災を避けて移動し、焼け跡に咲く花を新たな蜜源とします。
  • 火災は森の更新を促す一方で、温暖化や災害リスクを高める側面があります。

関連用語リンク

  • 針葉樹林
  • 地球温暖化
  • 干ばつ(かんばつ)
  • 土砂災害
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WRITERこの記事の著者

hachidori-zukan

hachidori-zukan

【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!