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長く下に湾曲したくちばしを持つ独特なハチドリです。
また、ほとんど白色の尾も特徴的です。(特に飛行中に目立ちます)
オスはほとんどが緑色で、腹部は黒色をしています。
メスは下面が白っぽいか黄褐色です。密な緑色の斑点があります。
ベネズエラからペルーにかけての高地の森林とその縁で見られます。
標高は約2,500m〜3,400mの間に生息します。
時にはより低い場所をさまようこともあります。
フィーダーを訪れますが、多くの場合はかなり臆病です。
基本情報
| 和名 | ビロードハチドリ |
| 英名 | Mountain Velvetbreast |
| 学名 | Lafresnaya lafresnayi |
| 分布 | コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ |
| 生息地 | 湿潤な山地林の縁に生息 低木の生えた斜面にも生息しますが、森林内では稀 ※標高は一般的に1,800〜3,400mの範囲に及ぶ 最も多く見られるのは2,000〜2,800mの間 エクアドルでは定期的に3,500mまで、局所的には3,700mもの高さで見られる ※季節性の標高移動を行う |
| 大きさ | 全長11.5〜12cm、体重4.5〜6.3g ※くちばし2.7〜3.2cm |
| 鳴き声 | ・繰り返される甲高い 「tseee」または 「pseeuw」それにどもるような下降音の連続が続くこともある ・柔らかい「tek音」や細いガラガラ音も出す |
| 花 | 様々な植物の蜜を食べる ※特にSiphocampylus属のような長い筒状の花を好む |
| 巣作り | ・コケ、地衣類、クモの糸でかさばったカップ状の巣を作る ・通常、急な岩壁や土手の植生の中に地面から1〜3mの高さに設置される ・時には木の幹にも作られる |
| 繁殖 | ・繁殖期は地域によって異なるが、6月を除いて毎月どこかで繁殖している ・メスが3つの卵を16〜19日間抱卵し、孵化後23〜26日で巣立つ |
| 特徴 | 外見(オス):薄く下に湾曲した黒いくちばし。草緑色の胴体上面 のどと胸は虹色のエメラルドグリーンでm腹部はビロードのような黒色 中央の尾羽は青銅がかった緑色。残りの尾羽は黒い先端を持つ黄褐色 外見(メス):くちばしはオスより湾曲が少ない。草緑色の胴体上面。 下面は黄褐色で虹色の緑色の斑点 外見(幼鳥):メスに似ています。ただしオスは黒い腹部ができ始めていることがある |
分類
| ドメイン | 真核生物 Eukaryota |
| 界 | 動物界 Animalia |
| 門 | 脊索動物門 Chordata |
| 亜門 | 脊椎動物亜門 Vertebrata |
| 綱 | 鳥綱 Aves |
| 目 | アマツバメ目 Apodiformes |
| 科 | ハチドリ科 Trochilidae |
| 属 | ビロードハチドリ属 Lafresnaya |
| 種 | ビロードハチドリ Lafresnaya lafresnayi |
保全状況
| 絶滅 | —絶滅の | 恐れのある | 状態— | 低危険 | ||
| EX | EW | CR | EN | VU | NT | LC |
亜種
7亜種があります。
- L. l. liriope(バングス、1910年)
- L. l. longirostris(シュフマン、ウェラー、ウルフマイヤー、2003年)
- L. l. greenewalti(フェルプス、フェルプス・ジュニア、1961年)
- L. l. lafresnayi(ボワソノー、1840年)
- L. l. saul(デラトル、ブルシエ、1846年)
- L. l. orestes(ジンマー、JT、1951年)
- L. l. rectirostris(バーレプシュ、ストルツマン、1902年)
ビロードハチドリはビロードハチドリ属唯一の種です。
亜種ごとの分布域
- L. l. liriope:コロンビア北部の孤立したシエラネバダ・デ・サンタマルタ
- L. l. longirostris:コロンビア中央アンデス山脈の北部
- L. l. greenewalti:ベネズエラ西部のトルヒーヨ州、メリダ州、タチラ州
- L. l. lafresnayi:ベネズエラ最南西部のアンデス山脈とコロンビア東部アンデス山脈
- L. l. saul:コロンビア南西部のアンデス山脈からエクアドルを通りペルー最北部まで南下
- L. l. orestes:ペルー北部アンデス山脈のマラニョン川以南の東斜面
- L. l. rectirostris:ペルー北部と中央部のアンデス山脈
亜種ごとの見た目の違い
他の亜種のオスは尾羽の外側が黄褐色ではなく白色です。
メスは基亜種の黄褐色ではなく白色の下面を持ちます。
ほとんどの亜種は基亜種とくちばしの長さや湾曲にわずかな違いがあります。
- L. l. saul:くちばしはより湾曲。外側の尾羽が白色で、先端が緑色がかった青銅色
- L. l. orestes:くちばしがさらに湾曲。外側の尾羽が白色である点のみが基亜種と異なる
- L. l. longirostris:亜種の中で最も長いくちばし持つが、その湾曲は基亜種よりわずかに大きい程度。liriopeより内側の尾羽の銅色が少なく、外側の尾羽は角色〜黄褐色で亜種の中で独特
- L. l. liriope:中央の尾羽が銅色がかった緑色
- L. l. greenewalti:基亜種に似ていますが、より淡く、より黄緑色
- L. l. rectirostris:尾羽の先端に幅広の黒い帯がある
WRITERこの記事の著者
hachidori-zukan
【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!

