この記事は約 4 分で読めます
北方林とは、北半球の亜寒帯に広がる常緑針葉樹の森林地帯です。
トウヒやマツなどが中心で、寒冷な気候と短い夏に適応しています。
由来・概要
北方林は、北緯50度以北の寒冷地域に広がります。
ユーラシア大陸ではタイガ、北アメリカではカナダやアラスカ内陸部に見られます。
氷期後の気候温暖化で形成され、冬の寒さと短い成長期に適応した常緑針葉樹が優勢です。
永久凍土との関係
北方林の多くは永久凍土の上に成立しています。
森林は土壌を保護し、凍土の融解を防ぐ役割を持ちます。
地球の気候と深く結びついた独特な地質環境です。
特徴
北方林は樹種が少なく、寒冷に強い針葉樹が広範囲を占めます。
針状の葉は水分の蒸発を防ぎ、雪による枝折れを防ぎます。
土壌
酸性のポドゾルで枯れ葉がゆっくり分解され、厚い腐植層を形成します。
樹木は浅い根で効率よく養分を吸収します。
動物相
ヘラジカやトナカイ、オオカミやヤマネコなど寒冷地適応の動物が生息します。
多くの鳥は短い夏にだけ繁殖活動を行います。
ハチドリとの関わり
ハチドリは北方林の核心部にはほとんど生息しません。
しかし、南側の境界域では夏季に一部の種が訪れます。
北米ではノドアカハチドリが移動してくることがあります。
花の利用
開けた場所や湖畔のベリーや野草の蜜を採取し、短い夏の間に植物の受粉を助けます。
厳しい環境でも命のつながりを維持する役割を果たしています。
生態系サービス：炭素貯蔵
北方林は世界最大の陸域炭素貯蔵庫です。
樹木だけでなく土壌や腐植、永久凍土に炭素を蓄え、低温で分解が遅いため、長期的に地球の気候を安定させます。
地球温暖化との関係
温暖化で凍土が融けると炭素が放出され、温暖化が加速する恐れがあります。
保全は気候変動対策の最優先課題です。
ポイント
- 北半球の亜寒帯に広がる常緑針葉樹の森林
- タイガとも呼ばれ、低温と永久凍土が特徴
- 世界最大の炭素貯蔵庫で気候調整に重要
- 土壌は酸性のポドゾルで、有機物が厚く堆積
- 寒冷地適応の少数動物種が生息
関連用語リンク
- タイガ
- 永久凍土
- 針葉樹
- ポドゾル
WRITERこの記事の著者
hachidori-zukan
【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました！ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト！」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです！
RELATED ARTICLES関連記事