メキシコとは

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メキシコは北アメリカ大陸の南部に位置する連邦共和国で、正式名称は「メキシコ合衆国」です。

古代のマヤ文明やアステカ文明といった高度な先住民文化が栄えた歴史を持ち、現在もスペイン語を公用語とし、先住民文化とスペイン文化が融合した独自の文化を誇ります。

国土は日本の約5倍で、北はアメリカ合衆国、南はグアテマラやベリーズと接し、首都メキシコ・シティは世界有数の人口規模を誇ります。

由来・概要

国名「メキシコ」は、古代アステカ族の言語であるナワトル語に由来し、「メシトリの地」を意味します。
「メシトリ」は太陽と戦いの神、ウィツィロポチトリの別名で、「神に選ばれし者」を示します。
この名称には国家の独立と繁栄への願いが込められています。

メキシコの歴史は紀元前1300年ごろのオルメカ文明に始まり、マヤ文明やテオティワカン文明、15世紀にはアステカ帝国が栄えました。
16世紀初頭にスペインの征服者エルナン・コルテスによってアステカ帝国は滅ぼされ、約300年間にわたり植民地支配を受けます。

この影響でカトリックが主要宗教となり、スペイン語が定着しました。
1810年に始まった独立戦争の末、1821年にスペインから独立し、現在の連邦共和国が成立しました。

特徴

メキシコの国土は高地が多く、首都メキシコ・シティでも標高2,200メートル以上に位置し、緯度の割には温暖で過ごしやすい気候です。
太平洋、カリブ海、メキシコ湾に面し、美しいリゾート地も豊富です。

文化面では、先住民文化とスペイン文化が融合した「混血の文化」が特徴的で、古代土着信仰とカトリックが融合した「死者の日」などの祭礼にその面影が見られます。
国民性は一般に陽気でおおらか、家族や人脈を大切にする傾向が強く、ビジネスでも人間関係を重視します。

経済面では、石油など天然資源に恵まれ、製造業も発展しています。
ラテンアメリカでは二番目の経済規模を持つ一方で、富の偏りや一部地域の治安問題、社会格差が課題となっています。

ハチドリとの関わり

メキシコは世界のハチドリ種の約10分の1が生息する多様性の高い国で、熱帯低地から高山の雲霧林、砂漠地帯まで様々な環境がハチドリの生態的地位(ニッチ)を提供しています。

特に南部オアハカ州やチアパス州の山岳地帯は固有種のハチドリが多く、地域の固有植物と共進化し、花の受粉に重要な役割を果たしています。

古代アステカでは太陽神ウィツィロポチトリの象徴として神聖視され、自然と文化の両面で重要な存在でした。

生態系サービス

メキシコは生物多様性の保全と水資源管理で重要な役割を果たします。
山岳地帯や雲霧林は貴重な水を蓄え、大都市への安定した水供給を支えています。

多様な生態系は固有種の遺伝子資源を保存し、将来的な食料や医薬品開発にも貢献する潜在力があります。

急速な都市化や農業開発、違法伐採による圧力は大きく、特に絶滅危惧種が多い地域の保全と持続可能な利用が課題です。

ポイント

  • 北米南部に位置し、公用語はスペイン語
  • アステカ神ウィツィロポチトリに由来する国名
  • 高地中心で、古代文化とカトリックが融合した独自文化
  • ハチドリの種の多様性が高く、受粉に重要な役割
  • 生物多様性の保全と水資源供給という生態系サービスを提供

関連用語リンク

  • アステカ文明
  • マヤ文明
  • 死者の日
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【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!