キューバはカリブ海最大の島国で、独自の自然と文化を併せ持つ国です。
世界最小の鳥・マメハチドリの生息地としても知られています。
由来・概要
キューバはカリブ海のほぼ中央に位置し、面積は約109,884平方キロメートル、人口は約1,100万人です。
首都はハバナで、主島と約4,000を超える小島から構成されています。
北はフロリダ海峡を挟んでアメリカ本土まで約150km、東はハイチまで約77km、南はジャマイカまで約140kmと、カリブ諸国の要所にあります。
地理と気候
キューバは東西に約1,200km、南北に約100kmの細長い島です。
国土の約3分の1を山地と丘陵が占め、最高峰は南東部のシエラ・マエストラ山脈にあるピコ・トゥルキノ(標高1,974m)です。
残りの地域は肥沃な平野が広がり、サトウキビやタバコの栽培が盛んです。
気候は典型的な熱帯性気候で、年間平均気温は約25度。
5月から10月が雨季、11月から4月が乾季にあたります。
6月から11月にはハリケーンが発生し、しばしば農業やインフラに影響を与えます。
自然環境と固有種
キューバは島国特有の孤立した環境により、多くの固有種が進化しました。
山地の森林、マングローブ林、湿地、石灰岩台地など、多様な生態系が近接して存在しています。
特に注目されるのが世界最小の鳥・マメハチドリ(Bee Hummingbird)です。
体長は約5センチ、体重は2グラムに満たず、まるでハチのように花の間を飛び回ります。
この種はキューバ固有で、ほかの国では見ることができません。
また、キューバ固有のカエルやトカゲ、鳥類も数多く確認されています。
沿岸には広大なサンゴ礁が発達し、魚類や無脊椎動物の多様な生息地となっています。
文化と歴史
キューバの文化は、スペイン植民地時代の伝統とアフリカ系文化の融合から生まれました。
音楽とダンスは国の象徴ともいえる存在で、サルサ、ソン、ルンバなどのリズムが世界に広まりました。
1959年、フィデル・カストロによるキューバ革命が成功し、社会主義国家として再出発しました。
医療と教育は無償で提供され、識字率は99%を超える高水準を保っています。
経済はかつて農業中心でしたが、現在では観光業が主要産業となっています。
特に首都ハバナの旧市街は、スペイン植民地時代の建築が多く残り、ユネスコ世界遺産に登録されています。
ハチドリとの関わり
マメハチドリは、キューバの自然を象徴する存在です。
沿岸部の低木林や農園、庭園などで花の蜜を吸い、植物の受粉を助けています。
小さな体ながら、島の生態系に欠かせない役割を担っています。
しかし、森林伐採や都市化、外来種の侵入、気候変動により、生息地が減少しています。
キューバ政府は国立公園や保護区の拡充、在来植物の保全、持続可能な観光の推進などを通じて、ハチドリを含む固有種の保全に取り組んでいます。
現在の環境保全
キューバはカリブ地域の中でも環境保全意識が高い国です。
国内には200を超える自然保護区が設けられ、陸域の約20%が保護対象に含まれています。さらに、マングローブ林や湿地を復元するプロジェクトも進行中です。
これらの取り組みは、ハチドリや他の鳥類、海洋生物の保護にもつながっています。
保全活動の成功例としては、サパタ湿地(Zapata Swamp)があります。
ここはカリブ最大の湿地帯で、希少な鳥類や両生類が多数生息しています。マメハチドリの生息にも適した環境が維持されています。
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hachidori-zukan
【野鳥観察が人生の目的】憧れのハチドリに会いたくて、図鑑サイトを作りました!ハチドリに会える度に、充実していくであろう当サイト。「ハチドリを知るなら当サイト!」って言っていただけるようなサイトを作っていきますので、見守っていただけると、幸いです!

